手帳:セパレートダイアリー デイリー&マンスリー
名前:小西宏明(こにし ひろあき)さん
手帳は「自分で自分を創る」道具
ライタープロフィール
【小西宏明 こにし ひろあき】
出身地:大阪府東大阪市
職業:プロビジネスコーチ・研修講師
趣味:ラグビー(40代~90代がプレーする不惑ラグビーを楽しんでいます)
好きな食べ物:洋食屋さんの有頭エビフライ
筆者が登壇したある研修で受講生30名程に尋ねたところ、アプリ(デジタル媒体)、手帳で「スケジュール管理」のために活用していると、90%以上がそう答えた。またその多くの人は、「自分の手帳の使い方」を未だ確立していない事がわかった。
手帳は、日々の予定だけではなく、色々な事を書いても良い。
書く内容や方法を試行錯誤しながら自分なりに決め、自分の使い方が出来てくると、「今日をどう生きるのか?」「目標に対してどんな行動をすべきなのか?」など、様々なアイデアとともに、将来自分の成りたい姿を、自分で創る仕組みが出来てくる。
内容は何であれ、手帳の記入を習慣化することで、使い方が日々進化していく物だと思う。
筆者は、決して大きな声で言える事ではないが、スケジュール管理が元々得意では無く、種々様々な失敗とご迷惑をかけてしまった経験がある。
記録の失念、記録間違い、読み間違い、確認忘れ。。。
そんなミスが発生するたびに、自信を失い、将来に希望が持てず、不安に支配される日々。。。
大人として、社会人として社会に通用するどころか、職務に適応すら出来ていない劣等感。呆れるほど愚かな失敗を重ねてしまった苦い記憶は、なかなか忘れる事ができない。
一方、なぜか上手く行った成功体験は、時間も経たないうちに忘れてしまう事が多い。成功体験は自信になり、挑戦の糧となるが、残念ながら私の記憶に強烈に残るのは、決まっていつも「失敗」なのだ。
この記事を読まれている皆さんは、いかがだろうか?共感される方もいらっしゃると思う。
筆者の前職は、精神科医療法人で経営企画室室長という立場で勤めていた。
医療法人時代に理事長である植月俊介医師には随分とお世話になった。
現在は退職しているが、業務委託という形で理事長とは仕事をご一緒させていただいている。
ある日、理事長に尋ねてみた。「辛い記憶と嬉しい記憶は、なぜ残り方が違うのですか?」理事長いわくは、人間が成長するためにそうなっていると言う。
辛い記憶は過去人類が、対処・対応が出来なかった、あるいは困難だった事を乗り越え、さらなる文化的進化をはかる為には必要だったのだ。
私個人としては、とても納得のいく話である。
様々な苦難に何とか対応して、これまで祖先は生き延びてきたのだ。
その都度、反省し改善の結果で「生き方の進化」を経てきた。
筆者は現在、「ビジネスコーチ」という仕事をしている。
クライアントが、ビジネスや人生の目標を最短で達成するために、質問を通して対話をする事で、様々な気づきを得ながら、前進する事を支援している。
・目標を設定する
・現在位置を明らかにする
・目標達成のために何が出来るか?オプションを考える
・オプションを選択する
・いつから、あるいは、いつまでやるかを決定する
コーチとして、様々な方の目標達成に貢献できる事で、クライアントと共に喜びを分かち合えることが、何よりありがたい仕事だと感じている。
一方、私自身もフリーランスとして挑戦者の1人である。
「自身の目標達成が難しいコーチのコーチングを誰が受けたいか?」
誰に言われたわけでも無いこの問いが、いつも頭に重くのしかかかる。
自身の未達成・甘えは、死活問題に直結している様に思うのだ。
常に自分自身とビジネスをアップデートしなければならないからこそ、手帳を上手く活用したいと研鑽を重ねている。
そんな筆者の手帳の使い方は現在、以下の目的を持たせている。
①スケジュール管理
②結果管理
③目標管理
④隙間管理
⑤運営管理
⑥フィジカル管理
⑦メンタル管理
一つずつ解説する。
①スケジュール管理
「伊藤手帳ユメキロック セパレートダイアリー 月間+1日1貢」(デイリー&マンスリー版)タイプを愛用させていただいている。
筆者は、デジタルアプリに記録した「今日のスケジュール」を朝起きて一番に、確認し書き込む様にしている。
今日という1日の行動を、解像度を高めてイメージをすることで、多岐にわたる案件を、気持ちを切り替えてモチベーションレベルを高めて挑む事ができると感じている。
②結果管理
「伊藤手帳ユメキロック セパレートダイアリー 月間+1日1貢」(デイリー&マンスリー版)
月間ページには
・セッション時間の記録
・ワークアウトの記録
・体重、体脂肪率の記録
日毎のページには、前日のアクションや出来事を振り返って
「3good things」を書いている。
上記のように嬉しい出来事は忘れがちだ。3good thingsはそういった忘れてしまう嬉しい出来事を思い出すことで、様々な人のおかげで実現できたと、感謝の念が高まる。
また、足跡として嬉しい出来事を残すことで、一定の自信と決意が生まれ、更なる挑戦意欲を掻き立てる事ができる。
是非、読者の皆様にも取り入れて頂きたい習慣である。
③目標管理
結果を月間ページに書く事で、目標に対して今どの位置に自分が直面しているかが分かる。
現在の数字でわかる進捗を日々確認する事で、新たなアクションプランの必要性を見出す事ができる。あるいは状況によって「やめる決意」が、自信を持って決断できる。
④ 隙間管理
Must(決まっているスケジュール)だけでは、すべてのスケジュールは埋まらずに必ず隙間が生じる。
毎朝スケジュールを確認する事で明らかになった隙間に、Will(やりたい事)・Can(できる事)を書き込む。
この予定以上のアクションが出来る事で、想像以上の一日が巻き起こる可能性があり、筆者はとても好奇心を持って書き込みに挑戦している。
⑤運営管理
現在、筆者は前述の医療法人を含め、12社の企業と業務提携をしている。
スケジュールはもはや記憶出来ない状態である。
その為、家内に秘書をお願いしデジタルアプリ上でスケジュールを共有しながら事業を運営している。デジタル媒体だからこそのフレキシブルに対応できる「予定変更」や「情報共有」は手帳の完成度を高めるためにも必要だと筆者は考えており、手間はかかるが、いいとこ取りのハイブリット利用法で相乗効果が出せている。
⑥フィジカル管理
体調ではなくあえて、「フィジカル」と表現した。あくまで捉え方ではあるが、中年の身体は日々退化している中で、ボディメイクとまではいかないが、人前で話すに少しでも体型や体重をコントロールした上で臨みたい。
そのため、ランニングや筋トレなどのワークアウトを日常に取り入れたく、取り組んでいる。ワークアウトの性質上、しんどい。その為、モチベーションの源泉となるきっかけが少ないと経験上多くの期間、実施出来ない事があるのだ。
レコーディングを続けることで、弱い自分を奮起出来るきっかけにしている。
⑦メンタル管理
「書く」行為は、思いの外、内観するのに有効だと気づいている人も多いかもしれない。自分の今の心理状況が「筆(ペン)の進み方」「筆圧」「発想」これらに違いが出てくる。この違いが「今ここ」を教えてくれる。
日々変化する「心の機微」を捉える事ができるのだ。
筆が進まない。筆圧がいつもより薄い。アイデアが想起しないなど、毎日わずか数分のルーティンをするだけで、自分を定点観測出来る。何か変化を感じたら、それに従う。必ずまた心に躍動が生まれ、挑戦したくなったり、余白にプラスアルファの行動を落とし込みたくなったりする日が来る。
まさに、晴耕雨読。心の晴れた日と雨の日に「無理せず従う」事を心がけている。
最後に、年を重ねるにつれて、「考えないといけない事が増える」と、ある方が言っていた。
介護や子供の進路などの家族の心配。血圧、体重、体脂肪などの健康の心配。職位、収入、将来性などの仕事の心配。種々様々な事を考えて行動しなければならない様になる。
状況として、まだ親の介護や子供の進路に悩んではいないが、筆者にも必ずそんな日は来るだろう。
2020年3月からフリーランスとして活動を開始し、事業を軌道にいち早くのせ、家族に安心と豊かさをもたらしたいと考えている。
そのためには、日々の仕事において、挑戦や成長が必要なのだ。
コロナや世界で巻き起こっている戦争等、外部環境要因に左右されやすい状況下は、これからも残念ながら、しばらくは続くだろう。
けれど、コントロール出来る事として、「目指す自分の状態」を、様々なご縁を頂きつつ、常に貢献し続ける自分を、この手帳と共に創っていきたい。
この記事が、読んだ方の未来創造に何か少しでも役立てれば幸いである。